糸リフトを検討されている方から、カウンセリングでよくいただくご質問があります。
「糸リフトのあとに、しこりができることはありますか?」
インターネットで「糸リフト しこり」と調べると、少し不安になる情報を目にすることもあるかもしれません。
まず最初にお伝えしたいのは、
糸リフト後に触れる軽い硬さや、しこりのように感じる変化が出ることはありますが、多くは自然な経過の中で落ち着いていくということです。
実際、患者さんが「しこり」と表現されるものの中には、本当の意味での異常ではなく、施術後の一時的なむくみや、組織が糸に馴染むまでの軽い硬さが含まれていることも少なくありません。
今回は、糸リフト後のしこりについて、安心して判断していただけるように、医学的な知見と私自身の臨床経験の両方をもとにお話しします。
目次
糸リフト後の「しこり」とは?
糸リフトのあとに「しこりがある気がする」と感じると、とても気になりますよね。
ただ、実際には患者さんがそう感じるものの正体はいくつかあります。
たとえば、
・糸の周囲の軽いむくみ
・組織が持ち上がったことによる一時的な張り感
・糸が入っている部分の軽い硬さ
・動かしたときの違和感
などです。
糸リフトは、皮膚の下に糸を通して組織を支える治療です。
そのため施術後しばらくは、体がその状態に馴染むまで、少し触れる感じや硬さが出ることがあります。
このような変化は、体の自然な反応のひとつであることが多く、時間が経つにつれて落ち着いていくケースがほとんどです。
糸リフトのしこりはどれくらいの頻度で起こる?
ここは気になる方が多いと思います。
医学的には、糸リフト後に触れる小さな結節や、硬さのようなものが報告されることがあります。ただ、その多くは一時的で、経過の中で改善するものとされています。
私の経験上、これまで治療介入が必要になったケースは1名のみです。その方は感染の後にしこりができてしまったというパターンでした。これまで私が経験した症例数から考えると、統計的には0.1~0.2%ということになりそうです。
私の診療経験の中でも、しこりや感染のようなトラブルはかなりまれで、多くの方が大きな問題なく経過されています。
もちろん、美容医療である以上、リスクが完全にゼロとは言えません。
ただ、必要以上に怖がる必要はなく、適切に診察し、経過を見ていけば、多くの場合は安心して受けていただける治療だと考えています。
糸リフトで本当に大切なのは、層のミス・感染を防ぐこと
糸リフトでは、糸を入れる層がとても重要です。
糸を入れる層が浅すぎると皮膚に近くなり、触れたときの違和感や凹凸、しこりのような感覚につながることがあります。
一方で、深すぎる層に入ってしまうと、大きな出血などの原因になる可能性があります。
浅すぎても深すぎてもよくありません。
そのため施術では、顔の解剖を理解したうえで
適切な層に正確に糸を入れることがとても大切になります。
ただ、実際の施術では、正しい層に入れているつもりでも、組織の状態や個人差によって思っていた層とは少し違うところに入ってしまうこともあります。
だからこそ、こうした細かな違いを感じ取りながら施術を行うためには、経験がとても大切だと考えています。
安全性の面でも、そして仕上がりの自然さという面でも、
正しい層に糸を入れることは非常に重要です。
また、感染に関しては清潔な環境で手術をすることが最も大事です。洗顔、消毒、糸の刺入部の消毒、滅菌手袋など、気をつけなければならない部分はたくさんあります。私の勤務しているクリニックでは手術環境の清潔さはきちんと管理されており、全く心配はありませんので、ご安心ください。
そうした環境で糸リフトを行うことは当たり前のことですが、とても重要です。
糸リフト後のしこりはいつまで続く?
そもそも、しこりが起きることは非常に稀だということは、お話ししたとおりですが、万が一しこりができてしまった場合どのくらい続いてしまうのでしょうか。
しこりと感じる原因が、糸リフト後に触れる硬さや違和感の場合、数週間から数か月の経過で少しずつ落ち着いていきます。
施術直後は、まだ組織が糸のまわりで馴染んでいないため、触れたときに気になることがあります。
ただ、時間とともにむくみが引き、組織が安定してくると、そうした感覚も自然になっていくことがほとんどです。
一方で、
・赤みが強くなってくる
・熱感がある
・痛みが強くなってくる
・硬さがだんだん大きくなる
といった場合には、通常の経過ではない可能性もあるため、診察を受けていただくのが安心です。
感染と関連のあるしこりは長く続きやすく、糸を抜去したり、抗生剤を投与したり、皮膚の下を洗浄したりと治療が必要になることが多いので、そのまま放置していても治らないことがほとんどです。
このパターンのしこりができてしまった場合は完全に治るまでには半年〜1年程度かかることもあります。
気になることがあれば早めに相談していただくのが一番だと思っています。
糸リフトのダウンタイムはどれくらい?
糸リフトは比較的ダウンタイムの軽い治療ですが、施術後しばらくは独特の違和感が出ることがあります。
よくあるのは、
首を回したときの突っ張る感じや、
口を動かしたときの突っ張る感じです。
糸で組織を支えているため、顔や首の動きに合わせて少し引かれるような感覚が出ることがありますが、これは多くの場合、1週間程度で徐々に落ち着いていきます。
腫れに関しては、実際には広い範囲が大きく腫れるというより、
耳の前あたりの小さな範囲に限って出ることが多いです。
また、施術では局所麻酔も使用するため、そのぶん一時的にむくんで見えることがあります。
この麻酔液は数日で吸収されていくので、数日経つと腫れはかなり引くことがほとんどです。
腫れが出る場所も耳の前あたりに限られることが多いため、髪の毛が長い方であれば、髪を下ろして隠すことは比較的簡単です。
実際には、
髪を下ろしていれば、マスクをしなくても周囲に気づかれにくい程度の腫れ
ということが多い印象です。
もちろん個人差はありますが、ダウンタイムのイメージが実際より大きく見積もられていることも多いと感じています。
最後に
糸リフトは、顔を大きく変える治療ではなく、
本来のお顔のバランスを整えて、自然に若々しい印象に戻していく治療だと私は考えています。
だからこそ、カウンセリングでは「糸を入れるかどうか」だけではなく、
・本当に糸リフトが合っているのか
・他の治療の方が自然な場合はないか
・今のタイミングでやるのがよいのか
というところまで含めて、お顔全体を見ながら考えるようにしています。
糸リフト後のしこりについても、必要以上に怖がるものではありません。
一方で、きちんと理解したうえで受けることはとても大切です。
気になることがある方は、
「この治療を受けるべきか」から一緒に考えるつもりで、安心してご相談いただけたらと思います。
カウンセリングのご予約は下記リンクからお待ちしております。

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