糸リフトを受けたことがある方の中で、
「直後は上がっていたのに、すぐ戻ってしまった」
「1か月くらいしか効果を感じなかった」
という話を聞くことがあります。
では、なぜ同じ「糸リフト」でも、持続性に違いが出るのでしょうか。
私は、単純に“強く引き上げたかどうか”だけで決まるものではないと考えています。
目次
① どこを、どの方向に動かしたか
糸リフトでは、強く引けば引くほど長持ちするわけではありません。
大切なのは、どの組織を、どの方向へ、どの程度移動させるのか。
顔は平面ではなく、骨、脂肪、筋肉、支持組織、皮膚などからできた立体的な構造です。
そのため、単純にすべてを同じ方向へ引っ張るのではなく、顔の構造やたるみ方に合わせて設計する必要があります。
私はY LIFTでは、残したい頬の丸みは残しながら、重くなった部分を必要な位置へ戻すことを意識しています。
② 糸が「どのように組織を支えるか」
糸の種類によっても、組織を捉える仕組みは異なります。
一般的な糸リフトには、細かなトゲ状の「コグ」で組織を捉えるものがあります。
一方、私がY LIFTと組み合わせて使用することの多いシルエットソフトには、「コーン」と呼ばれる円錐状の構造があります。
私は糸リフトを、
「どれだけ動かせるか」だけではなく、
「動かした組織を、どう支えるか」
まで考えることが大切だと思っています。
③ 顔は、毎日動いている
ここも意外と重要です。
糸を入れたあとも、顔は止まっているわけではありません。
笑う、話す、食べる。
さらに、組織には日常的に重力もかかっています。
そのため、引き上げた組織には施術後もさまざまな方向から力が加わります。
私がシルエットソフトを使用する理由の一つも、この「動く顔をどう支えるか」という考え方にあります。
シルエットソフトはコーンと結び目を持つ独特の構造をしています。
私は、このしなやかな構造を利用することで、顔の動きによる負荷を一点に集中させるのではなく、力を受け流しながら組織を支えることを狙っています。
④ 「引き上げる」と「支える」を分けて考える
そこで私が現在行っているのが、
Y LIFT × シルエットソフト
という組み合わせです。
Y LIFTで、下がった組織を必要な位置へ動かす。
そしてシルエットソフトで、その状態を支える。
私はそれぞれに違う役割を持たせています。
動かすための糸。
支えるための糸。
一種類の糸だけですべてを解決しようとするのではなく、性質の異なる糸を組み合わせることで、自然な仕上がりと持続性の両立を目指しています。
では、本当に長持ちするのか?
ここは言葉だけではなく、実際の長期経過を見ることが一番大切です。
先日、Y LIFTとシルエットソフトを使用した方にご協力いただき、施術直後から3か月、6か月まで経過を追いました。

当然、直後と比較すると時間とともに少しずつ緩みは生じています。
しかし、6か月後でも施術前と比較すると、引き上がった状態が維持されていました。
もちろん、糸リフトは永久的な治療ではありません。効果や持続期間にも個人差があります。
だからこそ私は、
「直後にどれだけ上がったか」ではなく、
「半年後、1年後にどう残っているか」
まで考えて治療することが大切だと思っています。
糸リフトの持続性は、単純に糸の本数や引き上げる強さだけで決まるものではありません。
どこを動かすのか。
どう支えるのか。
そして、時間が経ったときにどう残すのか。
そこまで含めて、糸リフトの「設計」だと考えています。

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