糸リフトで大切なのは「変化量」「自然さ」「持続性」。私が考える理想の糸リフトとは

「糸リフトでしっかりたるみを改善したい。でも、不自然な仕上がりにはなりたくない」

カウンセリングで、このようなご希望を伺うことは少なくありません。

糸リフトを検討される方の多くは、自然な若返りを希望されています。しかし、自然であることは、変化が少なくてもよいという意味ではないと思っています。

せっかく治療を受けるのであれば、口横のもたつきやフェイスラインのたるみをしっかり改善したい。一方で、頬が不自然に膨らんだり、皮膚が引っ張られたような仕上がりにはなりたくない。

そして、できるだけ長く、その変化が続いてほしい。

私は、糸リフトにおいて「変化量」「自然さ」「持続性」の3つを大切にしています。

今回は、この3つをどのように考え、治療を設計しているのかをご説明します。

1. 変化量:糸リフトでどこまでたるみを改善できるのか

糸リフトは、皮下に特殊な糸を挿入し、下がった組織を引き上げることで、頬やフェイスラインのたるみの改善を目指す治療です。

ただし、糸を入れれば必ず大きな変化が得られるわけではありません。

特に40代・50代になると、頬の脂肪や軟部組織の位置が変化し、口横やフェイスラインにボリュームが集まることで、輪郭が四角く見えたり、顔の下半分が重く見えたりすることがあります。

このような場合、単純に皮膚を強く引っ張るのではなく、どの組織が、どの方向に下がっているのかを見極めることが重要です。

私は、たるみの位置や組織の厚み、皮膚の柔らかさなどを確認しながら、引き上げる方向や糸の挿入位置を設計しています。

目指しているのは、単に糸を挿入することではなく、顔全体のバランスを整えながら、可能な範囲でしっかりとした変化を得ることです。

ただし、皮膚の余りが多い場合や、たるみが強い場合には、糸リフトだけで十分な改善が得られないこともあります。

そのため、治療前には期待できる変化と限界をお伝えするようにしています。

2. 自然さ:強く引き上げることと、美しく仕上げることは違う

糸リフトで大きな変化を求める際に、同じくらい大切なのが自然さです。

強く引き上げれば、それだけ美しい仕上がりになるわけではありません。

例えば、頬の組織を適切でない方向に移動させると、頬骨付近に不自然な膨らみが生じたり、顔の横幅が強調されたりすることがあります。

また、引き上げる位置や方向によっては、フェイスラインの改善が十分に得られない場合もあります。

大切なのは、たるみを改善することと、顔全体の立体的なバランスを整えることを両立させることです。

私が治療を設計する際には、次のような点を意識しています。

  • 頬のボリュームが不自然な位置に集まらないこと
  • フェイスラインが滑らかにつながること
  • 口横のもたつきができるだけ改善すること
  • 正面だけでなく、斜めや横から見ても自然であること
  • もともとの顔立ちや表情の特徴を損なわないこと

糸リフトは、単純に上方向へ引っ張る治療ではありません。

顔のどこにボリュームがあり、それをどの位置に移動させると自然に見えるのか。

こうした立体的な視点を持つことが、美しい仕上がりにつながると考えています。

なお、適切に施術しても、術後には一時的な引きつれや凹凸、左右差などが生じる可能性があります。

3. 持続性:施術直後だけでなく、数か月後の仕上がりも大切にする

糸リフトを検討される方から、よくいただく質問の一つが「効果はどれくらい持ちますか?」というものです。

施術直後に大きな変化が得られたとしても、短期間で元に戻ってしまえば、満足できない方も多いと思います。

一方で、糸リフトは永久に効果が続く治療ではありません。

施術後には腫れやむくみが落ち着き、引き上げられた組織も徐々に馴染んでいきます。また、時間の経過とともにリフトアップ効果が弱まることがあります。

そのため、施術直後の変化と、数か月後に残っている変化は分けて評価する必要があります。

私は、施術直後だけでなく、1か月後、3か月後、6か月後といった経過も大切にしています。

Y LIFTとSilhouette Softを組み合わせる理由

私が行っている糸リフトでは、たるみの状態に応じて、Y LIFTとSilhouette Softを組み合わせることがあります。

Y LIFTでは、下がった組織を適切な位置へ移動させることを重視しています。

一方、Silhouette Softは、コーン状の構造を持つ糸で、組織を支持する目的で使用します。

私は、この2種類の糸に異なる役割を持たせることで、引き上げた組織をより安定して支えられるような治療設計を目指しています。

ただし、2種類の糸を併用すれば必ず効果が長持ちする、というわけではありません。

実際の持続性は、皮膚や皮下組織の状態、たるみの程度、使用する糸、施術方法などによって異なります。

併用が適切かどうかも含めて、一人ひとりの状態に応じた判断が必要です。

4. 40代・50代のたるみ治療では、糸リフトだけにこだわらないことも重要

40代・50代の顔の変化は、単純に組織が下がることだけで起こるわけではありません。

加齢に伴い、顔のボリュームが減少する部分がある一方で、組織が下がることでボリュームが集まって見える部分も生じます。

また、皮膚のハリや弾力の低下が、たるみの印象を強めていることもあります。

例えば、頬がこけているのに口横が重く見える方では、糸リフトで組織の位置を整えるだけでは、理想的なバランスにならない場合があります。

そのような場合には、ヒアルロン酸などによるボリュームの補正や、皮膚の状態に応じた引き締め治療などを検討することもあります。

もちろん、すべての方に複数の治療が必要なわけではありません。

大切なのは、治療の種類を増やすことではなく、改善したい問題に対して必要な治療を選ぶことだと考えています。

5. 私が目指している糸リフト

糸リフトで大切にしていることは、一貫しています。

しっかり変わること。

自然で美しいこと。

その変化が、できるだけ長く続くこと。

この3つは、どれか一つだけを追求すればよいものではありません。

大きな変化を求めすぎると不自然になる可能性がありますし、自然さだけを優先すると、患者さんが期待していたほどの改善が得られないこともあります。

また、施術直後の変化が大きいことと、長期的な持続性が高いことは必ずしも同じではありません。

だからこそ私は、患者さんの希望を丁寧に伺いながら、顔の状態を評価し、変化量・自然さ・持続性のバランスを考えて治療を設計しています。

糸リフトを検討されている方、過去に糸リフトを受けたものの変化や持続性に満足できなかった方も、ぜひ一度ご相談ください。

現在のお顔の状態を確認したうえで、期待できる変化と治療の限界を含めてご説明します。


糸リフトの施術概要・リスクについて

施術内容
医療用の糸を皮下に挿入し、頬やフェイスラインなどのたるみの改善を目指す治療です。

主なリスク・副作用
腫れ、むくみ、内出血、疼痛、左右差、引きつれ、皮膚の凹凸、違和感、感染、糸の露出など。

効果・持続期間
施術による変化や持続期間には個人差があります。永久的な効果を保証する治療ではありません。

費用
使用する糸の種類・本数、施術範囲、併用治療などによって異なります。具体的な費用は診察時にご案内します。

佐藤由仁 医師の勤務先

カウニスクリニック(表参道):月曜・木曜・金曜
スワンクリニック銀座:日曜
バヤシクリニック(大阪梅田):月1回月曜

ご予約はプロフィールのリンクからお願いいたします。

Doctor's Profile

美容外科医10年目。東京・大阪を拠点に診療を行う。
専門は糸リフト、たるみ治療、ヒアルロン酸、ボトックスを中心とした切らないエイジング治療。一人ひとりの骨格や加齢変化を見極め、自然な美しさを引き出すことを重視する。美容医療は見た目を変えるだけでなく、自信と前向きな人生を支える医療と考え、医学的根拠に基づいた安全性と満足度の高い治療を追求している。

◉経歴
東北大学医学部 卒業
湘南美容クリニック
都内美容クリニック院長

2026年よりKAUNIS CLINIC(表参道)、SWAN CLINIC GINZA(銀座)、BAYASHI CLINIC(大阪梅田) 勤務

◉専門分野
糸リフト
たるみ治療
ヒアルロン酸注入
ボトックス治療
切らないエイジング治療
フェイスデザイン

◉所属学会・資格
日本美容外科学会 JSAPS
美容内科学会

◉執筆・監修
美容医療に関する情報を医学的根拠に基づいて発信。糸リフト、たるみ治療、ヒアルロン酸、ボトックスを中心に、患者が安心して治療を選択できる情報提供を行う。

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