糸リフトというと、
「どれだけ強く引き上げられるか」
が効果を決めるように思われるかもしれません。
しかし実際には、重要なのは単純な“牽引力の強さ”だけではありません。
糸をどこに入れるのか。
どの方向に動かすのか。
どの組織を捉えるのか。
どこで固定するのか。
こうした設計全体によって、リフト効果は変わります。
実際、糸を過度に牽引すると、頬の組織が一か所に集まり、頬骨周辺が膨らんで見えたり、凹凸やひきつれなどの輪郭不整につながることがあります。
つまり、
「たくさん動かすこと」と「きれいに動かすこと」は、同じではありません。
顔は平面ではなく、脂肪、筋膜、皮膚などが重なった立体的な構造です。
だから私は、すべての糸を同じ面に並べて強く引っ張るのではなく、
それぞれの組織に合わせて、
方向や深さ、固定する位置を変えながら、
立体的に支えることを大切にしています。
残したい頬の丸みは残す。
重くなっている部分だけを必要な方向へ動かす。
フェイスラインはすっきりさせながら、頬骨周辺を不自然に膨らませない。
糸リフトで重要なのは、
「どれだけ強く引くか」ではなく、
「どこを、どの方向へ、どう支えるか」。
強さではなく、設計。
私はそれが、自然で長く付き合える糸リフトにつながると考えています。


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