糸リフトとヒアルロン酸、どちらを選ぶべきか

― たるみ治療の考え方 ―

「糸リフトとヒアルロン酸、どちらがいいですか?」

たるみ治療を考え始めたときに、
ほとんどの方が一度は悩むポイントだと思います。

ただ、この質問に対しては、

どちらが優れているか、という形では答えられません。


治療の違いは“役割”の違い

糸リフトとヒアルロン酸は、
同じ“たるみ治療”ではありますが、

やっていることは全く違います。


■ 糸リフト

位置を整える治療

下がってきた組織を上方向に引き上げ、
本来あるべき位置に近づけていきます。


■ ヒアルロン酸

ボリュームを補う治療

加齢によって失われたボリュームを補い、
凹みや影を整えていきます。


たるみは一つの原因で起きているわけではない

ここが一番重要なポイントです。

たるみは、

・位置の問題(下がる)
・ボリュームの問題(減る)
・皮膚の問題(伸びる)

こうした複数の要素が重なって起きています。


どちらを選ぶかは“原因”で決まる

例えば、

・頬の位置が下がっている
・フェイスラインがぼやけている

こういった場合は、
糸リフトの方が適しています。


一方で、

・頬がこけている
・目の下に影ができている

こういった場合は、
ヒアルロン酸の方が適しています。


実際には「どちらか一つ」ではないことが多い

ただ、現実的には

どちらか一つで完結するケースは多くありません

・少し位置を整える
・少しボリュームを補う

こうした組み合わせによって、
自然な仕上がりになることが多いです。


私があまりおすすめしない考え方

あえてお伝えすると、

「とりあえずヒアルロン酸で埋める」
「とにかく糸で引き上げる」

こういった“単体で解決しようとする考え方”は、
結果として無理が出やすいと感じています。


大切なのは「何をするか」ではなく「どう組み立てるか」

糸かヒアルロン酸か、というよりも、

・どこを整えるべきなのか
・どの順番で整えるのか
・どこで止めるのか

この設計の方が重要です。


最後に

糸リフトとヒアルロン酸は、

どちらが良い・悪いではなく、
役割が違う治療です。

そのため、

「どちらをやるべきか」を決めるというより、

“どのように組み合わせるか”を考えること

が大切になります。

Doctor's Profile

美容外科医10年目。東京・大阪を拠点に診療を行う。
専門は糸リフト、たるみ治療、ヒアルロン酸、ボトックスを中心とした切らないエイジング治療。一人ひとりの骨格や加齢変化を見極め、自然な美しさを引き出すことを重視する。美容医療は見た目を変えるだけでなく、自信と前向きな人生を支える医療と考え、医学的根拠に基づいた安全性と満足度の高い治療を追求している。

◉経歴
東北大学医学部 卒業
湘南美容クリニック
都内美容クリニック院長

2026年よりKAUNIS CLINIC(表参道)、SWAN CLINIC GINZA(銀座)、BAYASHI CLINIC(大阪梅田) 勤務

◉専門分野
糸リフト
たるみ治療
ヒアルロン酸注入
ボトックス治療
切らないエイジング治療
フェイスデザイン

◉所属学会・資格
日本美容外科学会 JSAPS
美容内科学会

◉執筆・監修
美容医療に関する情報を医学的根拠に基づいて発信。糸リフト、たるみ治療、ヒアルロン酸、ボトックスを中心に、患者が安心して治療を選択できる情報提供を行う。

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